オブリビオン
オブリビオン(2013)を鑑賞しました。
元から好きな作品ですが、もう見るのは何度目でしょうか。
なんだかんだこのブログを始めてからは鑑賞してなかったので、友人と話したのをきっかけに見返しました。
「トム、荒廃した地球をパトロール」です。
Tron: Legacyを監督したジョセフ・コシンスキーの作品です。
こういう、SFの世界観が得意技なんですかね。
初めて鑑賞したとき、たんなる宇宙系だと思っていたので、物語が進むにつれての衝撃はかなり大きかったと記憶しています。
異星人とバトル、核兵器で勝利、地球はボロボロ、人間は移住、トムは残党退治。
こういう歴史です。
異星人の手が届かない上空の白くて綺麗な家に住んでいて、毎日パトロールに出るという生活をしています。
細かい設定までしっかりしており、なにより映像がとてつもなく綺麗。
それでいて単に真っ白なSF世界だけの描写でなく、地球に残った自然とのコントラスト、
加えて、ただの宇宙人物でシナリオを完結させない、ストーリーの深み。
どの側面を取っても素晴らしい作品です。
せっかくなので腰を据えて部屋を暗くして、瞬きせず見て欲しい作品です。
Amazon Primeにて鑑賞できるのでぜひ!
セブンシスターズ
セブンシスターズ(原題:What Happened to Monday)を鑑賞しました。
タイトルは知ってて、予告編は見たことがあったのですが、友人にオススメされ思い出しました。
「一人っ子政策中に生まれた7つ子の話」です。
SundayからSturdayまでの名前をつけられた7つ子が一人の女性を演じ生きています。
それぞれの姉妹が生きるのは7分の1の世界。それによって生まれる障害や問題は容易にあれこれ想像でき、どんなお話だろうと楽しみにしていましたが思っていたのとは違いました!
もっと日常生活に振ったストーリーでもよかったのにまさかのバイオレンスアンドアクションムービーでした。
7人いた娘たちはあっという間に半数まで殺されてしまい、7つ子の設定が台無し。
人口過多でギリギリの世界で子供を一人っ子に制限したまではいいとして、とはいえ二人目以上の扱いが、ちょっと。
絶妙に可愛くないヒロインと、ストーリーにまったく関係ないベッドシーン、不必要に髪型の違う7つ子、ツッコミどころがあまりに多すぎます。
ただ、一人7役を演じたというのと、テーマのエッジさでちょっと話題になっていましたね。
割に合成感の強い構図が多く、なんだかなあという感じです。
土曜の夜にお酒を飲みながらどうでしょうか。
エクス・マキナ
エクス・マキナを鑑賞しました。
「AIに恋しちゃう」です。
アリシア・ヴィキャンデルはリリーのすべてで主人公夫婦の妻役でもたくさんをもらってましたね。
今作はロボット役ですが、ロボットと言われても疑えないほどの美貌の持ち主です。
最近鑑賞することの多いドーナル・グリーソンが、アリシア演じるAVAとチューリングテストをするという物語です。
アイロボットでもなく、ターミネーターでもない、もっと芸術的な側面からロボットやAIを描いている非常に印象的な作品です。
考えさせられるシーンもたくさんありました。
とにかくAVAが美しくて、特に男性視聴者は主人公ケイレヴと同じ気持ちで鑑賞できると思います。
私はかなり感情移入して見ていたので、やられたあ!という感じでした。
今まで見たことのないAI関連の描写もあり、かなり収穫のある作品でした。
テーマもいいし、映像もとてつもなく綺麗です。
登場人物も少なくて話がわかりやすい。キャラも立ってる。
ドーナルもとてもはまり役です。
もしかすると10年後くらいの世界では人ごとじゃなくなるかもしれません。
ちょっと切ないこの物語ですが、アイロボットが好きな方、ぜひに。
ものすごくうるさくて、ありえないほど近い
ものすごくうるさくて、ありえないほど近いを鑑賞しました。
タイトルとジャケだけは知っていて、どんな話なんだろうと考えたりもしましたが、見たことはありませんでした。
ちょっと自分の考えが変わる作品でした。
「鍵穴を探す」です。
アスペルガー気味の少年が9.11でなくなった父親の形見の鍵が開けるものを探す物語ですが、着目したいのはその過程と映像の表現技法です。
大きなメッセージを伝えようとしているのはかなり明白で、それを読み解こうと集中して鑑賞できるのですが、
まるで写真作品のように美しい映像なので、深く考えなくても見入ってしまいます。
HELLBOY(2019)
気になっていたHELLBOYリブート版がいつのまにかレンタル公開されていたので鑑賞しました。
「HELLBOY、ブス」です。
HELLBOYといえばデルトロとロンパールマンにより2作が代表作ですね。
今作は「デルトロ版よりも原作に近い!」という評価がされています。
内容はHELLBOYが世界の終わりをもたらす王という点に重きが置かれており、その点を評価されています。
デルトロの特殊メイクにこだわる撮影に比べ、CG全開血しぶき満載で編集された今作は好き嫌いが分かれるかと思います。
シナリオもはっきり言って雑で、期待していたぶんがっかりしました。
HELLBOYも乱暴だけど優しくて強いというよりは、クラスにいるヤベエやつみたいな描き方で、一緒に戦う仲間も魅力が全然ありません。
イギリスが本部というのもやたらフィーチャーされていますが原作もそうなんでしょうか?
デルトロ版のHELLBOYが好きな人は、今作にはがっかりするかもしれませんが、
改めてデルトロ版を見直したくなる気持ちにさせてくれます。
あとバイオレンス描写が苦手な人は気をつけたほうがいいかも。
X-MEN DARK PHOENIX
X-MEN ダークフェニックスを鑑賞しました。
2011年、ファーストジェネレーションでリブートを切ったX-MENシリーズの最終回ですね。フーチャーアンドパストで過去に戻ったあと、世界線がずれたX-MENとしての完結編です。
マイケル・ファスベンダー演じるマグニートーが好きだったので個人的にはこのシリーズが終わってしまうのは残念です。
ジェームズ・マカヴォイはミスターガラスの影響か、体がバルクアップしすぎて車椅子のキャラクターとしてはミスマッチになっていました。
シナリオアウトラインは「ジーン最強」です。
アポカリプスで登場し、最強さを遺憾無く発揮していたジーンですが、
おなじみのジーン暴走を取り巻くストーリーですね。
バトルシーンの表現がかなり真に迫っていて、見応えがありました。
とくに、途中で出てくる電車のシーンは迫真です。
しかし、今回のCGには賛否があり、人によっては気になるみたいですね。
私はむしろ好きでしたが。
そんなことより気になるのはストーリーラインです。
ジーンを中心にしたシナリオですが、物語に必要なさそうなカットや発言が多々気になり、
最後は無理やり話を終わらせたような、なんというか
作品としてこの2時間を通して伝えたかったことが特になかったように思います。
敵の戦い方やミュータントのあり方にも一貫性がなく、
映画作品としての完成度はかなり低いかと。
ただ、マカヴォイとファスベンダーのタッグの見納めなので、ふたりのファンは必見ですよ!