スイス・アーミー・マン
スイス・アーミー・マンのレビューです。
スイスアーミーナイフというものをご存知でしょうか
知らなかった方はぜひ頭の片隅においた上で今作品をご覧ください。
ダニエルラドクリフが死体役ということで知っている方も…。
作品としては日本ではあまり認知されていませんが、とても面白い映画です。
私はYouTubeの広告で知りました。
予告編からしてぶっ飛んでいて、人によってはアレルギーが出てしまうかもしれません。
ダニエルラドクリフは「ガジェットとして使える死体」役で、タイトル通り、スイスアーミーナイフのような人間です。
設定もぶっ飛んでいますが、劇中も下ネタ全開だったり、ツッコミどころは満載です。
やはり死ぬ間際には生きていた間のことを考え、思い出が走馬灯のように流れるのでしょうかね。
ストーリーとしては、無人島で自殺を試みていたハンクが死体メニーと出会い、故郷へ帰る為に奮闘する物語です。
メニーの出どころは不明ですが、とにかく少年のような心も持ち主で、ハンクを質問攻めにします。誰かに何かを教える時、自分が模倣となるわけではなく、自分の中の理想や世間的な雛形が口をついて出る時があります。
Back To the Future で過去に飛んだマーティが若い頃の母親に向かってまるで母親がいうような説教をする場面があります。
私自身も後輩に何かを教えたりする時、自分だってそんなことしないのに、ということを教えたりすることがあります。なんなんでしょうね。
自分が理想通りではないという気持ちがあるのでしょうか。
いやいやとにかく、そんなディープなことを考えさせるような作品です。
かなり明確なテーマとして生と死というものがありますが、それ自体はあくまでメタファーであって、本当に伝えたいことは別でしょう。
それをあれこれ空想するのが我々の仕事ですね。
キーワードは「理想」でいかがでしょう。
この作品に関しては本当に解釈の仕方が多様なので、誰かと一緒に見て、見た後にあれこれ話し合うのが得策です。
私は結局まだ結論が出ていません(笑)。
そういうコミュニケーションを生み出す作品が私は大好きです。
現実と理想のギャップに悩んでいるサラリーマンそこの君、ぜひ見たまえ!