スパイダーマン ホームカミング
私はスパイダーマン世代だ。
スパイダーマンホームカミングのレビューとしてサム・ライミ版以降のスパイダーマンをまとめておこうと思う。
ちょうどヒーローに憧れ始める時代にサム・ライミ版スパイダーマンが公開された。2002年のことだ。
ウェブシューターを排したサム・ライミ版は今でこそ批判されることもあるが、当時はアメコミ作品の実写も少なかった時代。少年だった私にとってはかなりの衝撃作だった。
手首から直に糸が出るというのも、原作でウェブシューターを使っていると分かっていればかなり斬新な発想の転換である。
グリーンゴブリン、ドクターオクトパス、サンドマン、ヴェノムというヴィランのチョイスも超センスあると言って過言ではない。
トビーマグアイア演じるピーターの頼りなさもいい。ちょっとおじさんだけど。
親友ハリーオズボーン役を演じるジェームズ・フランコも大好きです。
猿の惑星や127時間に出演していますね。
また、弟のデイブ・フランコはNow You See Me?(邦題:グランドイリュージョン)シリーズに出演しています。
個人的には彼との共闘がアツい3作目が一番好きです。駄作認定されていますが…。
今年スピンオフが公開のVenomが出ているのも3作目だし、いい感じに締めたし、もっと評価してもいいんじゃないかなあ?!
しかし、サム・ライミ版スパイダーマンといえば2作目という方も多いのでは。
伝説のシーンがありますからね…。
色々と話題にあがるこのシーンは最新作「スパイダーマン:スパイダーバース」でもフィーチャーされます。
もう往年の作品という貫禄ですが、未だに好きなシリーズです。
この公開が決定した時はかなりアガりましたね…
シリーズ一作目のスーツはバスケットボールと呼ばれバカにされていますが、かなりスタイリッシュです。
なにしろピーターを演じるアンドリュー・ガーフィールドは180cmも身長があり、顔が死ぬほど小さいので本当にアニメの世界のようです。
2作目のスーツは原作にかなり忠実に作られていると評判でした。
しかし、1作目とスーツが変わった事に対してなんの描写もなかったとファンからは不評でした。
あとライノとグリーンゴブリン。ライノとグリーンゴブリンはエッセンスくらいにしか出演していないので私としてはヴィラン認定していません。特にライノ。
アメイジングシリーズはかなりファンタジックな描き方となり、サム・ライミ版とは一線を画します。
強いて言えばヒロインのグウェン役にエマストーンを起用したことによりヒロインにかなり花が出たという事。ウェブシューターやスーツを含め、かなり原作に忠実だったという事はファンの間で評価されていました。
実はサム・ライミ版でもグウェンやステイシー警部は登場しています。その当時はかなりちょい役でしたが、アメスパではヒロインとなりました。
残念な事にアメイジングシリーズは打ち切りとなりましたがおかげでホームカミングシリーズがあります。
今回のピーター役はイギリス出身のトムホランド。Instagramで人気者ということでかなりバズっている。
かなりのSpoiler(ネタバレ)をすると話題でもある。アベンジャーズ インフィニティウォーではネタバレの恐れから彼だけ台本を渡さずにその場でどんな演技をするか指示していたらしい。
しかし、トムホランドのキャラクターはピーターパーカーのキャラクターにぴったりで、年齢も含め、今までで一番しっくりくるキャスティングである。
サム・ライミ版もアメスパもすぐに高校を卒業してしまったが、トムホランドはまだ高校生役を演じている。
今までからの大きな変化といえばスーツを自分で作っていないという事だ。
このスーツはスターク製でかなり高機能だ。ヘッド部分には様々なセンサーとAIカレンを装備しており、ハイテクな戦いを可能にしている。
そして、このシリーズから大半をモーションキャプチャーで撮影しており、シーンによってはかなりツルツルなスパイダーマンになっている。
ホームカミングはCivil Warの数年後の話で、スタークからスーツを与えられたピーターはクイーンズの自警をしていた。しかしピーターは泥棒など小さな悪党を退治するのではなく、アベンジャーズの一員として大きな敵と戦いたがっていた。
しかし、スタークは15歳という若さのピーターにその危険を負わせるわけにはいかず、アベンジャーズ加入を保留していた。
そんなスタークに認めてもらおうとNYにあわられたバルチャーを捕まえようと奮闘するが…。
ホームカミング版はピーターを飽くまで高校生として描く事にこだわっている。高校生としての生活や交友関係、恋愛などに焦点をあて、これまでのシリーズとは一味違ったスパイダーマンになっている。
トムホランドはピーターを演じる際にバックトゥザフーチャーのマーティを参考にしているという。確かに立ち回りは似ている。こちらも大好きな作品なので、そんなところでリンクしていてとても嬉しく思った。
もう一つ大きな変化がある。それはベンおじさんの死の言及だ。
サム・ライミ版、アメイジングスパイダーマン共にベンおじさんの死に長尺を割いていた。パワーを得る→ベンおじさんと大いなる力→本編開始!これだとかなり時間をとるし、そもそもスパイダーマン世代にはもう当たり前の事実だ。
ここに目をつけたのか、ベンおじさんにはなんの言及もない。両親に関してもそうだ。
トムホランド演じるピーターはもう視聴者みんなが知ってるピーターで、すでにスパイダーマンになっている。これだけでストーリーをかなり軽快に進められる。
ヴィランはバルチャー。
ヒロインは黒人系リズ。これは思い切った改変だ。
過去のシリーズと違い、リズはあまり危険に晒されない。
そのほか、MCUとしておなじみのキャラクターたちが登場したり、アイアンマンと共に闘ったりもする。
とにかく今までとかなり趣向の違うシリーズとなった。
続編スパイダーマン ファーフロムホームの公開が決定している。