メッセージ
メッセージ(原題:ARRIVAL)を鑑賞した。
かなり気になっていた作品ですが、哲学的で素敵なお話でした。
日本でのプロモーションの際、不必要にタイトルを変えるのが定石ですね。
アウトラインは「宇宙語を理解する」です。
ヒロインを演じるのはエイミーアダムス。私の最も好きな作品のうちのひとつ「魔法にかけられて」でジゼルを演じています!キャッチミーイフユーキャンのナース役、マンオブスティールのロレイン役もやってますね。
大好きな女優さんです。
さて、このメッセージという映画、テーマやシナリオが秀逸です。
宇宙人の発する言語を理解し、コミュニケーションを取ろうとするのですが、その過程の思考や解釈がとてもためになるというか、考えさせられるというか。
劇中でも引用されるアボリジニとカンガルーの話はみなさん知っているでしょうか。
探検隊がカンガルーを指し、「あれは何?」と問うたところ「カンガルー」と言われたのでそれをカンガルーと呼ぶことにしたが、実はカンガルーは現地語で「わからない」という意味だったという都市伝説です。
あはは!面白い!という話ではなく、コミュニケーションは慎重に行わなければならないという説法だと捉えられます。ふむふむ。
また、ソシュールの言語理論も引用されています。"ひとは言語によって性格が異なる"というものです。
かくいう私も英語を話す際は日本語を話す際に比べてかなり積極的かつ社交的になります。不思議なものですね。
往々にして言語は文化と結びついているものですから、性格に影響するというよりは、言語を発する際に引用する記憶や背景がこの理論を決定づけるのですかね。
私は日本語という言語、そこから導かれる文化が大好きです。英語ももちろん大好きです。言語としては反論の余地なく英語の方が優っていると思う派です。
さて、お話がずれました。
とにかくこの作品は宇宙人と戦わない珍しいSFです。
結末を想像しながら見るという点でとても楽しめました。
シナリオもとても素敵です。
キーワードは「選択」。
あなたは同じ選択をできますか?
いや、してしまうとも思います。
日本のハラスメント社会に生きるそこのコミュ障のあなた!
必見です。