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ネタバレなしで作品の良さを伝えます。

18歳の"やっちまえ"リスト

18歳の"やっちまえ"リスト(原題:The F**k-It List)を鑑賞しました。

 

超エリート高校生が難関大学に軒並み合格!しかし卒業パーティーの日に「1度くらいは羽目を外したい」と友人の悪戯に加担したところ学校の爆発騒ぎに。

そこから始まる愉快痛快インフルエンスストーリーです。

シナリオアウトラインは「エリート高校生学校爆破でバズル」です。

 

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21世紀、先進国ではよくある話かもしれませんが、親の敷いたレールを走り続け、

あれよあれよと大学を目指すだけの青春時代。

特に日本人なんか目的もないのに義務でもない高校や大学へ行き、

つまらない、めんどくさいと言いながら学校生活を送る、結果ついた仕事も辞めたいと吐かす。

世間体とか、親の束縛や、いろいろ絡み合ってできているのがこの社会構造ですが、

私も悩んだことがあったなあ(遠い目

 

今作の主人公もエリートが故に悩むところがあり、その原因は親にもあり、

7校のエリート大学の合格も取り消され、高校卒業すら取り消し、

しかし彼自身は頑丈で分厚い檻から開放されたような気分でいる。

その中で起こす行動がSNSを通して世界中の若者に共感を呼び、

という、現代らしいストーリです。

 

 

ここが好き
若者に悪影響を与えかねない痛快な逆転劇で、様々な厨二病を併発させそうなほどストレートなストーリーです。
誰もがこう成功するわけではありませんが、若いうちの決断や選択は意外と大事で、
抑圧されて生きている現代社会の若者は、どこかで殻を破っておく必要はあると、
あまりにも直球に伝えております。
悪者だったはずの親も結構物わかりが良かったりして、
 
私も現代の社会構造というか、学校に対する社会通年には疑問を抱いており、
先述の何も目的がないのに大学までいくようなライフスタイルは完全に間違いだと思っているので、誰もが陥る考えなんだなと痛感させられました。
結局レールから外れて転落するのが怖くて、それに対して人からあれこれ説教を食らうのも嫌で、フラフラしながらレールを歩いていくのが大半の人なんですけど、
なんか、久々にこういう作品を見ると、消えかけていた青春の灯火がボヤくらいには燃え上がりますね。
 
今はいくらでも自己発信ができるいい世の中になりました。
 
なんて大袈裟なことを伝えてくる映画ではないですが、
まあ大きな枠組みではそんなことを描いている、というか、そうやってレールに沿って生きている人に向けた豆鉄砲のような、ちょっと皮肉が練り込まれた作品です。
 
嫌いじゃないです。
みんなもハメはずして生きてこ。程々に。
大人もやっちまっていいんだよ。