POPcorn

ネタバレなしで作品の良さを伝えます。

A Bluebird in My Heart【屈強オヂと思春期テチのとある日々】

A Bluebird in My Heart(邦題:復讐者のメロディ)を鑑賞しました。

ベルギー/フランスで撮られた映画らしく、知らない俳優たちが暗い物語を演じてました。

 

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Lola Le Lannという女優を初めて見ましたが、不思議な魅力を放つ方で、見入ってしまいました。

見方によってはかなり幼くも見えるし、でも実年齢は結構行ってて、観賞後調べていて不思議な気持ちになりました。

 

屈強な男と一緒にいるストーリーというのもあってか、最近見たファブルの平手友梨奈を思い出させました。

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ここが好き
淡々としていて、何か大きな目的やゴールに向かってストーリーが進むわけでも無いのですが、
受刑者である主人公の屈強オヂと、彼に父親像を重ねる思春期テチの関係性の変化をじわじわと描いていて、映像も綺麗なのでジッと見ていられました。
不必要な暴力シーンやセクシーシーンが出てきたりもするのですが、不自然では無いので、描きたいものを全部スッキリ描いた感じでしょう。
特にオヂのバックボーンが全然語られないせいでイマイチ肩入れできないのは否めないですが、想像パートということで、許可です。
俳優たちの演技で全てカバーされています。
特に思春期テチの不安な感じはなかなか他には無いと思います。
 
いただけない邦題ですが、ぜひ鑑賞してみてください。
 

 

Black Widow【ナターシャの家族事情】

ブラックウィドウを鑑賞しました。

Disney+プレミアアクセスで自宅鑑賞。

本編には関係ないのですが、新作公開映画を自宅で鑑賞するのは初めてで、

ゆっくり見られる環境を整えるのに時間がかかりました。

 

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アイアンマン2から登場したロマノフ、彼女の生い立ちを魅せる作品です。

 

ここが好き
あくまでMCUの潮流を継ぐ演出とユニバースへの愛を感じました。
単体でのクオリティという面で言うと、ストーリーにそこまで深みは無い気もしますが、
ゴールデンエイジを彩ったロマノフのスピンオフは必要な作品だったと思います。
 
今まで他の作品でもバックボーンは示唆されていましたが、
これにて完全公開。
必見です。
 

1917【情報伝達で味方を救う】

1917を鑑賞しました。

公開当時ワンカットの映像で話題になりました。

第一次世界大戦中のドイツーイギリス戦線のお話で、

スナイパーとか前線の兵士ではなく、「攻撃中止!」を伝達するために奔走する兵士が主人公です。

 

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ここが好き

全編にわたって<まるでワンカットで撮影している>ように見える映像編集がされていて、登場人物たちの時間感覚をそのまま体感できます。

全編ワンカットという謳い文句に当時賛否がありましたが、実際見てみると体感時間は確かにワンカット風ならでは。十分その手法の恩恵を受けています。

 

変に回想シーン等が入らないことで現場で見えているものだけを情報としてインプットしていくことしかできず、<没入感>は深いです。

 

良い機会なので第一次世界大戦のことを調べ直しました。

本作の理解に当たって難しい知識は必要ありませんが、

歴史背景を知っていた方が面白いですね。

 

緊迫感を堪能。

 

ザ・ファブル 殺さない殺し屋【殺さない殺し屋はもはやヒーロー】

ザ・ファブル 殺さない殺し屋を鑑賞しました。

岡田准一主演で2019年に映像化されたヤングマガジン作品の実写映画2作目です。

1作目に続きアクションシーンがトムクルーズ顔負けで、かなり見応えがありました。

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今回もアクションに磨きがかかり、画力がハンパないのですが、

戦う背景に平手友梨奈演じる今作ヒロインの存在、事件があり、ヴィラン堤真一という気合の入りよう。

まるでアクション過多の容疑者Xの献身を見ているようでした。

前作には無かったドラマ性を強化したことによって映画としての深みも増しました。

 

ここが好き

豪華俳優陣とドラマ性もいいけど、やっぱりアクションがすごい!

でも、今回MVPは安藤政信演じる鈴木。

そんなに着目せず見てたのですが、圧巻の迫力で魅せてくれました。

もちろん、平手友梨奈ちゃんもずっと素敵でした。 

 

Godzilla vs Kong【日本とアメリカの夢をハリウッドが叶えてくれた】

GODZILLA VS KONGを鑑賞しました。

2014年のGODZILLAから始まるモンスターバースの4作目で、

ゴジラキングコングゴジラvsキングギドラと続いてきたストーリーのパンチラインになる作品です。

それぞれの作品で双方の存在を匂わせ、ついに直接対決となりました。

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1962年にも東宝によって映像化されていますが、今回はワーナーとレジェンダリーが本気で実現した夢のようなクオリティの映画です。

今作だけでも楽しめますが、細かい設定はそれぞれの作品で描かれているので、手っ取り早くバトルから始められるのがモンスターバースとして作品を作ってきた一番のメリットかと。

 

ここが好き
もちろん、特撮は特撮の良さがあるのですが、ハリウッドが本気で実写化した今回のバトルは迫力!の一言に尽きます。
シン・ゴジラでは無かった「人類の味方」としてのゴジラアイデンティティを保っており、
その中で戦う彼らの位置付け、ストーリーの流れ、全てが完璧でした。
 
ゴジラシリーズへのリスペクトもかなり感じられました。
このシリーズを見ていないという全ての人にも今作だけは見て欲しいです。

Good Will Hunting【孤児で天才】

Good Will Huntingを鑑賞しました。

マッドデイモン脚本・主演の作品で、彼自身は公開当初無名だったため話題に登りました。

類稀なる頭脳を持った孤児とそれぞれに悩みや問題を持つ周辺人物たちの物語です。

 

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素行の悪い彼ですが、とある大学教授に頭脳を見染められます。

大学教授でも解けない数学の問題を最も容易く解く彼、

大学に通うことに意義を見出す学生たち、努力をしても素行の悪い彼に敵わない学生たち、

更生させようとする心理カウンセラーたち。

 

ここが好き
持つものと持たざる者、やりたいこととやるべきこと。
ありきたりなテーマですが、丁寧に描かれていて、ちゃんとそれぞれのキャラクターに感情移入できます。
周りから期待される人、努力家、期待されない人、怠惰、
期待に応えようとする人、才能を投げ出す人、持ち腐れる人、何も取り柄がない人
世の中にはいろんな人がいると思います。適材適所、取り柄がない人なんていないかもしれません。
でも中には、興味ない才能を持って、周りの期待にストレスを抱えるような人もいる。
自分は、なんともどの箱にも入れ難いですが、それは主観であって、客観的にはどう思われているのか。
勿体無いと思われたい。
 
この物語ははたしてハッピーエンドなんでしょうか。

Fight Club【男と男の夢の殴り合い】

Fight Clubを鑑賞しました。

1999年公開、古い映画ですがパンチの効いた作品でした。

 

インクレディブルハルクで見た顔、エドワード・ノートンが主演、

この場合ブラピは助演でしょうか。

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落ちぶれた男ふたりの喧嘩から始まった「ファイトクラブ」と呼ばれる「同意の上で殴り合うクラブ」を中心に物語は展開します。

 
ここが好き
何が何だか分からないまま進むお話、しかし主人公の原動力のようなものは感じる。
途中で結末を予想させる伏線がいくつかあり、クライマックスにつながる。
1999年にもこんなに抑圧された人種がいたのだなあと思いました。
仕事に疲れ、人生に意味を見出せず、何らかのきっかけでタガが外れてしまう。
ピタゴラスイッチのように動く主人公の人生は見ていてハラハラでした。
抑鬱されたそこのあなた。