POPcorn

ネタバレなしで作品の良さを伝えます。

シュガー・ラッシュ

シュガー・ラッシュ(原題:Wreck-It Ralph)を鑑賞しました。

日本らしい邦題ですが、これに関しては原題の方が作品をよく表しているし、エモいです。

悪役として生まれたラルフは自分の生き方に疑問を持ち始めます。

そして「俺はヒーローになる!」と一念発起するのでした。

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その途中で出会うのがレースゲームのキャラ、ヴァネロペ。

私は基本的に洋画は字幕で見るのですが、この映画に関しては1度目から吹き替えで見ていました。

しかし、吹き替えだとヴァネロペの声がかなり可愛くなっています。実際はかなりダミ声で、それもキャラクターの特徴となっています。そのギャップが好かんという方もいるみたいですが、字幕と吹き替えのどちらかしか見なければ違和感はクリアです。

 

ここが好き

基本的にはヒーローになりたいラルフのしっちゃかめっちゃかが楽しい映画です。

劇中ではクラシックゲームのオマージュが多数演出されており、そこにエモさを感じられればより楽しめます。

そしてクライマックスまでにかなりエモを溜めるので、私はこの映画に関しては嗚咽を漏らすまで泣きます。何が引き金か分からないですが、感情が洪水します。

ピクサーの作品はあまり劇場で見よう!と思うことがないので、幸い家で見ているのですが、今作に関しては続編が公開されています。

劇場に泣きに行こうか考え中です。

 

自分の意志と関係なく悪役として生まれたラルフ。日本も昔は身分制度があり、自分の思う人生を歩めませんでした。

皆さんは押し付けられた人生に我慢できますか?

 

夢を追いましょうよ!!!!

ハクソー・リッジ

ハクソー・リッジを鑑賞しました。
主人公ドスを演じたのはアメイジングスパイダーマンでお馴染みのアンドリュー・ガーフィールド
まったく予習なしに見たのでかなり衝撃を受ける部分もありました。
シナリオアウトラインは「銃を持たない兵士、仲間を助けまくる!!!」です。

まず、CMや予告編であまり強調されていないので、これを知らずに見始める方も多いようですが、この映画の舞台は"第二次世界大戦時の沖縄戦"です。
つまり、主人公属するアメリカ軍が戦っているのは日本兵たちです。
これを知らずに見始めたので、多少ショッキングではありました。
ショッキングというより、かなり複雑な気持ちで鑑賞することになりました。
映画として鑑賞するならばもちろん「ドス頑張れー!」という気持ちなのですが、戦う相手、殺す相手が日本人です。
しかし、この映画は事実に基づいてはいるもののかなり脚色がされているようです。

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こちらのブログで詳しく解説がされています。

要するに、ひとつのフィクションとして、エンタテインメントとして見る分には単なる戦争映画です。
思う存分ドスを応援してあげて下さい。

ここが好き
かなり大雑把ですが、「なぜドスは銃を持たない兵士になったのか」が分かりやすく描かれています。
しかし、ドスの持つ信念に天晴と思いつつも、暴力を否とする信念を持って戦場へ向かう心情が読めず混乱しました。
それでも、戦闘シーンのドキハラは凄まじいものでした。
厳密には戦闘シーンにおける救出シーン…?
なんにせよ実在の人物というから驚きです。
 
平成が戦争のない元号として終わりを迎えようとしています。
元号に生まれる子供たちには、戦争はフィクションだと思ってほしいものです。

17歳のエンディングノート

 

17歳のエンディングノート(原題:Now is Good)を鑑賞しました。

主演がアイ・アム・サムダコタ・ファニングという情報のみで鑑賞しました。

大半のシーンがベリーショートでの出演ですが、可愛さ、演技力を遺憾無く発揮しています。

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邦題の「17歳のエンディングノート」と冒頭の最期までにやりたいことリスト〜という件から、「ああ、そういう系ね」と思ってはいけません。ダコタ・ファニング演じるヒロイン:テッサはどこか達観しています。ダコタちゃんの演技力がこの達観を可能にしているのだと思います。

冷静で物事を俯瞰しつつも自分の状況への不満や恐怖もある。周りを巻き込みたくないけど、一人でいるのも怖い。見て欲しいけど、見て欲しくない。そんな色々な感情が入り乱れているのが作品全体を通して伝わってきました。

強いて言えば、やりたいことリストの内容がかなりチープですが、ティーンエージャーの考えることなので、大目に見ましょう。

ここが好き
テッサを取り巻く人たちの魅力です。
もちろん、テッサ自身の魅力はいうまでもありません。
そんな素敵なテッサを取り巻く家族や友人、ボーイフレンドがかなり魅力的で、それがこの作品の完成度を高めています。
特に私は父親が愛おしくてたまりませんでした。
こんな風に愛されたいものです。
 
もし自分がテッサの立場だったらこんな風に最期を迎えることができるか。
大切な人とじっくり見るのもいいかもしれません。

ガタカ

ガタカを鑑賞しました。

1997年の作品です。

近未来が舞台で、試験管ベビーが実現した世界のお話です。

遺伝子がかなり身近な存在になり、社会的地位等も遺伝子の優劣で決定してしまいます。

この現実感のバランスがとても上手く取れていて、遺伝子の良し悪しが簡単にわかるようになったらきっとこうなるだろうなあ、を上手く描写しています。

特に、就職が遺伝子で理不尽にフィルターをかけられているなんと設定はとても合点が行きます。本当にそうなりそうです。

そんな世界ですが主人公ヴィンセントは両親のこだわりにより自然妊娠、自然分娩で生まれました。

しかし、事前に遺伝子検査をしなかったため、心臓病を抱えており、近眼、短寿命というハンデを背負ってしまいます。

さらに、その状況に拍車をかけるようにその両親はヴィンセントの弟を試験管ベビーとして生みました。

長子と末っ子の育ちの差なんてもんじゃありません。遺伝子的にゴールが決まっているのでヴィンセントはどんなに頑張って成果を出しても最大値が弟より低いのです。

かなりSFな内容ですが、試験管ベビーが実現し、それなりに普及したらこの映画と全く同じ状況が生まれるのではないかなと思います。

 

ここが好き
超優性遺伝子を持った者の持つ最大値までたどり着けない葛藤。これがいい気づきでした。この映画はいろいろなことを気づかせてくれると思います。
しかし、物語の大筋は「ヴィンセントがいかにして自分の夢を叶えるか」です。
そのお話の枝葉の部分でたくさんの気づきがあります。
若きジュードロウもイケメンです。 
 
全国のお兄ちゃんに勝てない葛藤を抱える弟君、お姉ちゃんに出し抜かれる妹ちゃん、必見です。
あなたなら、どっちの立場として生まれたいですか。
 
 

アベンジャーズ インフィニティ・ウォー

アベンジャーズ インフィニティ・ウォーを鑑賞しました。
MCUは一通り鑑賞済みですが、今作品はなかなかレビューのしにくい逸品です。

まず、単体として。
MCUにはファンが多いことは重々承知の上ですが、さすがにここまで予備知識が必要だと擁護できません。この作品は予習なしには楽しめなさそうです。
初めて劇場で見たとき、いくつか未鑑賞の作品があったのですが、少し理解できない部分がありました。
特に、MCUの中では知名度が高いとは言えないソー、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーをちゃんと見ておかないと序盤から理解できなくなります。
当時私は未鑑賞でした。

単発の方でもわかるようにシナリオアウトラインを説明するとすれば「全宇宙の人口を半分にしたい紫色の宇宙人が指パッチンするまでのあれこれ」です。

と、批判から入りましたが、決してこの作品が嫌いなわけではありません。
特に、初期アベンジャーズから登場し、やっと日の目を見たサノス。彼はただの悪い宇宙人ではなく、大きな目標を掲げて宇宙を旅しています。
その目標こそが「全宇宙の人口を半分にすること」です。
そしてその理由は自分の故郷の星が人口過多が理由で食糧難に瀕したことです。
MCUヴィランは単純に悪い奴じゃないので憎み切れませんよね。

 

ここが好き
MCUのヒーローたちはそれぞれにそれぞれの事情を抱えています。
そして基本的に彼らは「自己犠牲」を払ってヒーロー活動にいそしんでいるといいます。
特にスパイダーマンの「大いなる力には大いなる責任が伴う」というセリフにはその精神が表れているかと思います。
そんなヒーローたちが集結し、ひとりの敵と戦うのです。
得難いワクワク感がそこにはあります。
 
その反面、あくまで映画であってフィクションなので、現実的に考えると順当ではない行動を彼らはします。ヴィランはどんくさいし、ヒーローたちも非効率的な戦い方をします。でもそれでいいんです。
スタンリーも健在です。
 
数いるキャラクターの中で私が一番好きなのはバッキー・バーンズです。
しばらく見なかった彼は本作で粋に登場します。

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しかし、今作は本当に詰め放題な内容で、地球ではアレが起こり、宇宙ではそれが起こり、一方こちらでは…と大忙しです。
できればMCU全作を予習してから鑑賞することをお勧めします。
 
単品でもどうぞ。

ザ・プレデター

ザ・プレデターを鑑賞しました。
プレデターファンの皆さん、お待ちかね、駄作ですよ!!
シナリオアウトラインは「行動心理が分からないまま、みんな戦う。」です。

ここが気になる

お勧めしない映画はネタバレ全開で駄目さをまとめます。
何が悪いって、撮影しながら考えたんじゃないかっていうシナリオのグダグダさ。
意味が分からない。整合性がない。
今回は新入りの「でかいプレデター」が登場します。
小さい往年のプレデター、でかいプレデター、人間、で戦うわけですが、なんともそのパワーバランスが見えません。
途中プレデター犬が出てきて、なぜか人間サイドにつきますがこれも謎。
そもそも主人公一行がちょっと頭のおかしな集団にした理由もわからない。
最初襲ってきたプレデターは実は人間サイドでした~の設定も謎。
いや、めっちゃ殺してたじゃん。

とにかく、登場する全キャラクターの行動心理が謎なんです。

なぜ人間を襲うのか殺すのか、なぜプレデターを追うのか、殺すのか。

犬、お前もだよ。

プレデターの新シリーズみたいに大々的にPRした割には駄作です。
いや、超駄作です。
CGでプレデターやりたかっただけ、って感じ。

新作作れないなら作らなきゃいいのに。

というわけでプレデターファンの皆さん。
見なくていいですよー!!

 

ピーターラビット

ピーターラビットを鑑賞しました。
言わずと知れたピーターラビット
母が好きでお皿やグッズをよく集めていました。
予告編を見たときから衝撃でしたが、ピーターラビットは陽気なアメリカ人のようなキャラクターで描かれています。
それだけでなく、ストーリー全体を通してですが、ピーターラビットを本当に好きな人は見ないほうがいい作品かもしれません。
夢が壊れます。

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基本的にはお皿に書いてあるストーリーと同じ。
ピーターラビットファミリーはお隣のマクグレガーじいさんの畑から野菜を拝借して食い扶持にしています。

Don't go into Mr. McGregor's garden.というのが母ラビットからの忠告です。
しかし、アメリカ全開ピーターはマクグレガーと頂上対決。
血で血を洗う人間vsうさぎのバトルムービーです

実写が決まった時は母に勧めようと思っていましたが、予告編を見てやめました。
そして、今回こうして本編を鑑賞し、やっぱり「かわいいうさぎのピーターラビット」が好きな人にはお勧めする映画じゃないなと思いました。
いや、面白かったですけどね笑

ここが好き

もうハチャメチャです。
マクグレガーとピーターが喧嘩するのがシナリオの大筋ですが、喧嘩なんて生半可なものじゃありません。殺し合いです。
マクグレガーもピーターも相手を殺すことを最終目的にしています。描写もその通りです。ほんわか見る映画じゃないし、お父さんがパイになるシーンは圧巻です。
イギリス映画のお決まり、カントリーで始まったのに意味もなくロンドンに行くし、この映画のハイライトはダイナマイトの爆発です。
最終的には意味わからないくらい和解します。意味が分からない!!!!!
というわけで、CGの出来は良かったですが久々に星2です。

つまり、見なくていいです。

 

お母さんがピーターラビット大好きだから一緒に見よ~って思ってるそこのあなた!
この映画の存在だけは墓場まで持っていくんだ!