ものすごくうるさくて、ありえないほど近い
ものすごくうるさくて、ありえないほど近いを鑑賞しました。
タイトルとジャケだけは知っていて、どんな話なんだろうと考えたりもしましたが、見たことはありませんでした。
ちょっと自分の考えが変わる作品でした。
「鍵穴を探す」です。
アスペルガー気味の少年が9.11でなくなった父親の形見の鍵が開けるものを探す物語ですが、着目したいのはその過程と映像の表現技法です。
大きなメッセージを伝えようとしているのはかなり明白で、それを読み解こうと集中して鑑賞できるのですが、
まるで写真作品のように美しい映像なので、深く考えなくても見入ってしまいます。
ここが好き
鑑賞前はお涙頂戴の感動系だと予想していたのですが、思いの外深く考えさせられ、
少年が一生懸命なのを見て頑張れ頑張れと力が入る作品でした。
また、同時に当時起こったテロを思い出させます。
私はあの事件を戦争の1シーンとしてしか認識していませんでしたが、こうして映像化されると、あの事件によってトラウマを負った人、傷ついた人が多くいるだろうことに気付かされす。
そういった記録の意味も込めた作品なのでしょう。
個人的にはマックス・フォン・シドー演じるキャラクターが非常に味が出ていて大好きになりました。
亀の甲より年の功とはよく言ったもので。
とうに、同時多発テロが起こったころにその事実を深く理解できなかった年代の人は見ると発見があるかもしれません。
映像も美しいのでぜひご覧ください。